50代以降の男性が抱えるジェンダー問題の理解が、ダイバーシティ推進を加速させる

男性の変わらないジェンダー意識

2021年2月の某組織会長の女性蔑視発言は記憶に新しいのではないでしょうか。
これまでも、SNS上での「#MeToo運動」に端を発し、性差別的言動に対して、
女性の側から積極的に異議申し立てがなされてきました。

それでもまだ女性蔑視とも受け取れる発言は跡を絶たず、
度々問題として取り上げられています。

ここから想像できるのは、ジェンダー問題に心の底から納得していない男性は
まだまだ多くいるのではないかということです。
性差別的言動に対する危機管理の意識が高まったことは、事実だと思います。
ただ、残念なことですが、内心「何が悪いんだろう」と思っている男性も多いはずです。

こういった変わらないジェンダー意識が、長年に渡り日本にジェンダー問題が
根づいてしまっている原因の一つではないでしょうか。
果たして、ジェンダー問題に対する改善の方法はあるのでしょうか。

男性のジェンダー意識が低い背景

50代以降の男性がジェンダー平等の考え方や、女性への配慮、
家事育児の協力に関心が低い理由を考えていきましょう。

実は、50代以降の男性の社会環境や生い立ち、人生経験が大きく関係してきます。

まずは、小さい頃から勝つことを至上命令として育てられていたことです。
50代以降の男性の方々は、いい学校、いい会社に入ってできるだけ出世するために
周りとの競争で優位に立ちたいと考えてきた価値観があります。
社会で勝ち上がっていくことが成功であり、そうなるように社会からも煽られてきました。

こうした価値観の下で働く男性が、
「長時間労働は辞めて、仕事と家庭を両立させましょう」と言われても、
些末な問題に感じてしまうのではないでしょうか。

例えば、イクメンを名乗る男性ですら、育児はしますが、仕事に支障のない範囲で
という考えの人は珍しくありません。


次に、多くの身近な女性がライフイベントを機に仕事を辞めていることも問題です。
50代以降の男性陣は、同期の女性や後輩、自分のパートナーが
結婚や妊娠や出産などのライフイベントで仕事を辞めていくのを
何度も目の当たりにしてきました。
寿退社なんていう言葉もありますよね。

なので、女性は仕事を辞めるもので、男性が仕事をして稼いでくるのは
当然なことだと認識してしまっていて、それを変える必要性を本心から
感じていないのではないでしょうか。

男性というジェンダーが抱える現状

その結果、50代以降の男性の多くは仕事中心の人生が幸か不幸か?
という価値観すら持ち合わせていない状態になっています。

以前のように毎日満員電車に乗り、ネクタイを締めて通勤する日々は、
“辛い”というよりも“仕方ない”と感じているのだろうと想像します。
つまり、男性は男性で家族が暮らしていくことができるためのお金を稼ぐことに
没頭し思考を麻痺させ、ある意味男性ジェンダーの役割をまっとうしてきたとも
考えることができます。

それが男性にとって都合のいい生き方だったという側面もあるかも知れません。

そのため、多様な他者への配慮が薄く、社内では女性に対して
ハラスメントと受け取られかねない発言が出たり、男女問わず
若手の価値観を受容しない態度になったりすることで、ますますジェンダーギャップ、
世代間ギャップが広がり、ともすれば若手の離職にもつながるという
弊害が発生しています。

2017年のデータですが、新入社員の男性の80%は、自分の子供が生まれたら
育休を取りたいと考えているようです(公益財団法人 日本生産性本部調べ)。
現在ではもっと増えているのではないかと想像がつきます。

50代以降の男性が多様性の配慮が薄い状態をそのままにしておくと、
若手社員のエンゲージメントが下がり、最悪の場合それが離職につながり、
会社に大きな損害が出る可能性をはらんでいます。

そのような社風や価値観は、入社してくれた社員の方はすぐに感じ取るものです。

50代以降の男性男性がジェンダーに関心を持つために

このような50代以降の男性世代の、男性としてのジェンダー問題を
うまく変容させていく方法はないのでしょうか?

一つお伝えしたいのは、一方的に彼らのジェンダー意識を否定してはいけない、
ということです。
まずは彼らに理解を示すことで、「自分は間違っていると否定されるに違いない」
という彼らのバイアスの壁を取り除きます。

先程の話のように50代以降の男性は彼らなりに、時代がつくってきた価値観のなかで
役割をまっとうしてきたという背景があります。
ですのでそれを真っ向から否定することは、彼らの人生を否定することに
つながりかねません。

なので、そのようなネガティブな関わり方ではなく、
「男という性別が、部分的にあなたを苦しめていた事実が有ります。」
「その原因であるジェンダー不平等の解消に意識を向けてみませんか。」
「あなたの職場でもジェンダー不平等に苦しんでいる人はいるはずです。」
といったメッセージを発信することで50代以降の男性の共感を呼びやすくなるのでは
ないでしょうか。
共感をしてもらうことができれば、多様性理解に対して
「自分事化」してもらいやすくなります。

50代以降の男性男性がジェンダー問題を自分事と捉えることで、
社内のダイバーシティな人材のそれぞれが抱える背景に対して思いを
巡らしやすくなります。

そして、行動や思考を変えていくきっかけになるのではないかと願っております。

50代以降の男性のマインドセットを変えD&I推進を加速させる研修事例

このように、50代以降の男性がジェンダー問題を自分事として捉えることで、
物の見え方や感じ方が変わってきます。
自分の中の葛藤やもやもやした気持ちに気づくと、職場のメンバーにも
そのような気持ちがあるのではないかと背景を想像できるようになります。

つまり、自分ごと化というのは他人に興味を持つための第一歩とも言えます。
そんな一歩を踏み出し、後のダイバーシティ推進に繋がるような研修をぜひ、
検討してみてはいかがでしょうか。

弊社では、個社ごとに完全オーダーメイドで研修をご提案しております。
パートナーとして協力いただいている外部トレーナーが300名以上おり、
個社ごとに合った研修を実施しております。
本記事を参考に、是非自社に合った50代以降の男性社員の
ジェンダー問題意識を高める取り組み、あるいは、50代以降の男性自身が
男性ジェンダーを乗り越えて自分らしくキャリアを形成するための研修を
実施してみてはいかがでしょうか。


***研修事例***

1)【自分自身を認識する】

現状の自分に対する問題意識を言語化します。

そのうえで自分の痛みや怒りは何が原因になるのかを知ります。

また、自身の思い込みに気づくために、自分のものの見方と

他人のものの見方の違いを知り、正解はなく多様な考えが存在することを再認識します。

 

2)【社会と組織と自分と仕事を考える】

なぜ、自社で働くのか?組織の理念や使命、価値や文化と

自分自身の大事にしているものを紐付けます。

そのうえで、現在の仕事の意義、やりがい、喜びを考え言語化します。

 

3)【自分の信条を明確にする】

自分自身の価値観を展開し、内側にある想いを掘り起こします。

思いを言語化したり、絵に書いて表現したり、右脳と左脳をフル回転で

想像することで自身の内なる思いを認識します。

 

4)【未来の自分からのメッセージを受け取る】

未来の自分のあり方を描きます。仕事だけに囚われず、

プライベートや趣味もふくめてありたい姿を思い描きます。

 

5)【主体性を鍛え境界線を越える】

参考資料や映像から、内発的動機づけとは何かを学びます。

自分自身がワクワクできる目標から少しずつ達成していくプロセスを決め、

目標シートに落とします。

また、自身の行動を制御してしまうメカニズムがあることを理解し、

いかに快適な環境から抜け出すか、自分の癖はなにか?を明確にし、

研修後の実践に繋げます。

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