マインドを変えて、やる気引き出すポイントとは

弊社は人材育成、組織開発のお手伝いをしている会社です。

中でも、マインドセットを得意な領域にしていることから、
研修を企画する人事部などの担当者様から、
「マインドを変えたい」、「モチベーションをあげたい」
といったご相談をよくいただきます。

・仕事へのモチベーションをあげられず、若手社員が簡単に離職してしまいます
・新しいことへチャレンジが必要と言われても、動いてくれる人がほとんどいません
・新しいことを始めても、いつも中途半端で終わってしまいます
・新たなスキルを教えても思ったような効果がみられません

など、やる気・モチベーションにまつわる悩みを抱えている方は
多いのではないでしょうか。

特にリーダーや管理職など、周囲を巻き込んで仕事を進めなくては
いけない立場の方の、
「自分のやる気を出すのも大変なときがあるのに、他人のやる気をあげるなんてできない」
という悩みは頻繁に耳にします。

ロジカルシンキングやファシリテーションなど、さまざまなスキルを習得したとしても、
自分や周囲がやる気のない状態では思うような成果は上げられません。

そこで今回のコラムでは、「やる気」をテーマに、

・“やる気”にまつわる2つのマインドセット
・人の特性に合わせてやる気を引き出すポイント
・やる気を引き出す3つのステップ

についてご紹介します。

証明マインドセットと成長マインドセット

こちらのコラムでもご紹介したようにマインドセットとは、

・経験
・教育
・先入観

などから形成される、思考様式や心理状態のことです。

マインドセットは、大きく2つに分けて、
「証明マインドセット」と「成長マインドセット」があるといわれています。

①証明マインドセット
証明マインドセットを持つ人の特徴は、自分の能力を証明しようと、
人に自分を認めさせようとすることです。ですので、自分と他人をいつも比べています。

また、証明マインドセットの人は助けを求めようとせず、それでいてミスをすることを恐れます。
その最大の理由は、「自分にはできない」ということが自分にも他人にも
わかってしまうことを恐れているからです。

このタイプの人は困難にぶつかったときに、

・「自分には無理だ」と不安に押しつぶされ、本来の力が発揮できない
・「自分にはできない」と思い、挑戦しようとしない

といった行動をとります。

そして、できないと思っていると実際に失敗しやすくなり、
「思った通り失敗した」と悪循環を作り出します。

結果、課題や目標にとらわれ、仕事に意義を見出すことができなくなってしまいます。

②成長マインドセット
成長マインドセットを持つ人の特徴は、新しいことを学び、能力を高めていくことが
重要だと考えることです。
他人の目をあまり気にせず、自分と他人とを比較しません。
以前と比べて今の自分が成長できているか、ということを大切にします。

成長マインドセットの人は、困難にぶつかったときにも、

・成長のためには、その過程で失敗は仕方がないと考え、粘り強く続ける
・困難を乗り越えることで今よりも成長できると、さらにやる気を出す

といった行動をします。

証明マインドセットを成長マインドセットに変える方法

人は、不変的にどちらかのマインドセットを持っているわけではなく、
変えることができます。

やる気を引き出すためには、まずは証明マインドセットを持つ人のマインドを変え、
成長マインドセットにしなくては始まりません。

証明マインドセットを成長マインドセットに変える方法としては、たとえば、

・目標を決めるときに成長を意識したものにし、「なぜ」自分がこうしたいかを考させる
・ミスをしても大丈夫だと伝える
・ロールモデルを示す

などがあります。

“マインドを変える”シリーズのコラムや、
フィードバックのコラムでも、
詳細にご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

そして、成長マインドセットに変えることができたとしても、
やる気を引き出すためのコミュニケーションをとる際には、
人のタイプによって気を付けるべきポイントがあります。

獲得フォーカスと回避フォーカス

コロンビア大学の社会心理学者である、ハイディ・グラント・ハルバーソン博士によると、
人の特性によってやる気が出るポイントは異なっており、

①獲得フォーカスが強い人
②回避フォーカスが強い人

の大きく2つのタイプに分けられるといわれています。

同じ目標に向かっていたとしても、そこに至るまでのやり方の違いで
コンフリクトが発生することがありますよね。

たとえば、誰かと旅行に行って楽しみたい、とするときに、
入念に準備をするタイプと細かく計画することを嫌がるタイプがいます。

どちらでも目標に向かって進めますので、どちらがいいということはありませんが、
それぞれの特徴を知ることで、人に合わせてやる気を引き出すことができるようになります。

①獲得フォーカスが強い人
獲得フォーカスが強い人は、達成感を求め、リスクを取ってでも
チャンスを逃さないように行動します。

このタイプの人にとってやる気とは、情熱であり、何かに向かって突き進むことです。
そして、肯定的なフィードバックや、人からの称賛によって、さらにやる気が高められます。

つまり、成功すればするほどやる気に火が付くといえます。

逆に、自分の能力に疑問を持つようになると、調子が出なくなります。
また、スピードを重視しますが、多くのことに手を出し、
仕事を先延ばしにしがちといわれています。

②回避フォーカスが強い人
回避フォーカスが強い人は、責任を全うし、義務感を感じている仕事を
やり遂げることに重点を置きます。

このタイプの人にとってやる気とは、自衛的なものになり、
どこかに危険がないかを気にします。
そして、否定的なフィードバックや自省、批判などにより
さらにやる気が高められます。

つまり、潜んでいる危険や仕事を進めるための注意点に気づくことに、
力を発揮します。

逆に、過大な信頼を寄せられたり、大げさな称賛をされると、
かえってやる気が低下してしまいます。
また、正確さを重視し、最初から時間を多めに見積もり、
期限までに仕事を完了できるようにします。


この2つのタイプの特徴を理解することで、
どんなコミュニケーションをとってやる気を引き出せばよいのか
明確になります。

たとえば、
「ポジティブに考えよう」と言われても難しい人もいれば、
「慎重に進めよう」と言われると急に力を発揮できなくなる人もいることが
分かるのではないでしょうか。

やる気を引き出す2つのステップ

成長マインドセットに変えたあと、他人のやる気を引き出すためには、
次の2つのステップを踏むことが必要です。

①自信を持てるようにするために、仕事に必要なスキルを身につける
獲得フォーカスが強い人は、いろいろなことを体験しながら
成長していくことを好みます。
未知のことでもあえてやらせてみて、成長しているか頻繁に確認し、
励ましの言葉をかけると学ぶ努力を続けることができます。

一方で回避フォーカスが強い人は、実際に仕事にとりかかる前に
入念に準備しようとします。どんな仕事なのか十分に説明すれば、
やるべき仕事をしっかりとやってくれます。
大げさに励ますとやる気を削いでしまうことがありますので、
正直にフィードバックし、うまくいっていない時には正そうと伝えると、
学ぶ努力を続けることにつながります。

②獲得フォーカスか回避フォーカスかに合わせて、コミュニケーションをおこなう
獲得フォーカスが強い人に対しては、

・「何が得られるか」明確にして、目標をはっきり持たせる
・アイデアを自由に出させる
・大きな絵を描く
・プラス面を考えさせる

のようなコミュニケーションをとることで、やる気を高めることができます。

一方、回避フォーカスが強い人に対しては、

・建設的な批判と悲観的な意見を正直に伝える
・目標を達成するために、何を避けるべきかを説明する
・出されたアイデアに対して分析してもらう
・マイナス面を考えさせる

のようなコミュニケーションが有効です。

1on1研修事例紹介

個人の特性に合わせたコミュニケーションやフィードバックができ、
やる気を引き出す場として注目されているのが、1on1です。

1on1とは、上司と部下が1対1でおこなう、定期的な面談のことです。
上司は1on1の場で、部下が抱えている悩みや将来的なビジョンなどを理解し、
対話を通じて問題解決や気づきによる部下の成長をサポートします。

今回は、組織の関係の質をあげられるよう、リーダー層を対象に実施した
1on1研修の事例をご紹介します。

ぜひ参考にしてください。


テーマ:
1on1アドバンストレーニング研修(2日間)

目的:
組織の成功循環モデルの決め手となる「関係の質」を上げるために必要な、
リーダーとしての1on1に関する知識とスキル(型)を習得する

ねらい:
・1on1の型を理解する
・1on1の型の進行を体感して実践できるようになる

学びのポイント:
・関係の質を向上させる、肯定的なフィードバックとリアクション手法を習得する
・相手に気づきを与えるコミュニケーションを身につける
・トレーナーによる実演と、「型」のある1on1実践演習で、1on1のコツを習得する

内容:
①1on1とは
1on1の基礎知識をインプットし、
受講者が1on1に持っている悩みを共有することで、
受講者の目線を合わせていきます。

②カウンセリング型1on1の「型」
なぜ1on1に「型」が必要かを理解し、1on1のゴールを確認します。
傾聴と勇気づけをおこなうカウンセリング型1on1の「型」に沿って
標準ステップを学び、トレーナーによる実演とロールプレイにより、
「型」の有効性を体感し、習得します。
また、インターバル期間を利用し、現場で実践してもらいます。

③インターバル期間の振り返り
1on1を実践して出てきた悩みを共有し、疑問に答えていきます。

④コーチング型1on1の「型」
傾聴と質問をおこなうコーチング型1on1の「型」に沿って標準ステップを学び、
トレーナーによる実演とロールプレイにより、「型」の有効性を体感し、習得します。


弊社では、個社ごとに完全オーダーメイドで研修をご提案しております。
パートナーとして協力いただいている外部トレーナーが400名以上おり、
個社ごとに合った研修をプロデュースしております。
誰かのやる気を引き出すための研修、自分がやる気を出すための研修の
バリエーションも豊富です。
本記事を参考に、是非自社に合った研修を実施してはいかがでしょうか。

 

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