成功するプレゼンテーションのコツとは ~失敗しない事前準備と資料づくり、話し方のスキル~

人前で発表したり、大勢の人の前で自分の意見を述べるような場面では、
どんな人でも多かれ少なかれ緊張するものです。

小学生のころ、研究課題の発表や学芸会での演劇や合唱、
自分が担当するパートをしっかり頭の中にたたきこみ、準備万端と思っていたのに、
いざ本番を迎えると緊張で頭が真っ白になったり、いつものように声が出なかったり。

そんな想いをした経験は誰でもひとつやふたつあるものです。


こういった経験は学生までかと思いきや、
社会人になると仕事としてのプレゼンテーションや、お客様との商談など、
もっと難しくて緊張する場面が待っています。

人前で話すことすら苦手なのに、その準備の資料作りから難易度が高く、
パワーポイントやワードの機能にも苦戦。
プレゼンテーションそのものに苦手意識を持っている人は少なくありません。

また、プレゼンテーションは技術的なところに気を取られがちですが、
プレゼンテーションの本質を理解しないと絶対に成功しません。

今回のコラムではプレゼンテーションを成功させるための鉄則について解説します。

「成功するプレゼンテーション」の構成にするための3つの鉄則

プレゼンテーションをするそもそもの目的は、そのプレゼンをする相手に
「こちらが期待・要望するとおりに動いてもらう」ことです。

たとえば、こちらが要望するものとして、
この商品を買ってもらいたい、この企画に賛同してもらいたい、
この計画に了承してもらいたいなど、
相手に具体的なアクションをお願いしたいときにプレゼンテーションをおこないます

仮にプレゼン内容が、基礎知識や背景・経緯の説明だったとしても、
その説明の先には必ず何らかの意思決定をお願いする場面が待っています。

この「何のためにプレゼンテーションをするのか?」
という前提を理解しないと、どんなに綺麗な資料を作ったとしても、
どんなにわかりやすい説明をしたとしても、
肝心なメッセージが相手に届かず、目的は達成されません。

また、プレゼンテーションは、こちらからの情報の提示でありながら、
その相手とのコミュニケーションの場でもあります。

プレゼンをする相手がどんなことを考えていて、何を望んでいるのか、
プレゼンの説明を受けながらどんな感情になるのかなど、
相手についてもしっかり考慮する必要があります。

「説明内容をまとめるだけでも大変なのに、こんな前提まであるのか・・・」
と思うかもしれませんが、プレゼンの目的や相手の理解度は、
プレゼン資料の品質や目的達成の成功率に直結します

ただ漠然としたレベルで目的と対象者、
伝えたいメッセージを決めるのではなく、それぞれをしっかり分析&整理し、
プレゼンテーションに臨む必要があります。

◆「成功するプレゼンテーション」の構成にするための3つの鉄則
・目的を分析・整理する
・対象者を分析・整理する
・目的と対象者に適したメッセージをつくる

成功するプレゼンテーションの鉄則1「目的を分析・整理する」

会社のプレゼンテーションでは、その目的はひとつとは限りません。

たとえば商品説明のプレゼンテーションでは、
プレゼン後にその商品を購入してもらうことが直接の目的ですが、
商品の内容説明をとおして、自社の取り組む姿勢や、良いところをアピールして
自社ブランドそのもののファンになってもらうような間接的な目的がある場合もあります。

また、プレゼンをする相手が社内の人で、業務改善について説明をするようなケースでは、
直接的な目標は、業務改善内容を知ってもらい実行してもらうことですが、
そのプレゼンの機会を利用して、社内メンバーの不満や困っていることを聞き出すような
こともあります。

また、こちらの目的として、どこまでのレベルを相手に求めるかも
最初から明確にしておきたいポイントです。

たとえば、その商品について、プレゼンをする相手に
「知ってもらう」
「興味を持ってもらう」
「必要性を感じてもらう」
「記憶してもらう」
「選択(購入)してもらう」
では、それぞれプレゼンの内容も説明のしかたもガラッと変わります。

このように、プレゼンテーションをとおして、
こちらが何をしたいのか、相手に何をしてもらいたいのか、
明確にして具体的なアクションにまで落としこんでおくことが必要です。

成功するプレゼンテーションの鉄則2「対象者を分析・整理にする」

会社でのプレゼンテーションでは、目的と同じく、そのプレゼンをする相手、
対象者について分析し、深く理解しておくことがとても重要です。

ここで言う対象者とは、
プレゼンテーションでこちらが達成したい目的に対して決裁権を持つ人のことを指します。

例えば、社内で新しい企画についてプレゼンテーションをするとき、
そのプレゼンの場には社内の各部署から関係するさまざまな人たちが参加します。

もちろん参加してくれる全員にわかるように話をするにこしたことはありませんが、
ここで優先して考えるべきは、その企画にGOサインを出してくれる決裁権を持った
上司や役員たちです。

社内プレゼンでは、このポイントをすっかり忘れているケースがよくあります。

自分が説明したい内容、自分がわかっている内容にばかり
気を取られてプレゼンをしてしまい、
自分と同程度の知識のある現場メンバーには受けは良くても、
肝心の決裁権を持つ上司にはその必要性がまったく通じなかったという話がよくあります。

また、これが社外のお客様相手のプレゼンテーションとなると、
もっと話がややこしくなる場合があります。
なぜなら、そもそも決裁権を持つ人が誰かわからない、
決裁権を持つ人がそのプレゼンの場にいないというケースもありえるためです。

ここで顧客サイドの体制や、決裁者が参加するかどうかわからないからといって、
相手について考えずに自分たちが話したい内容だけでプレゼンをしてしまったら、
たいていはうまくいかず、こちらからの企画・商品説明だけに終わります。

対象者がよくわからない社外プレゼンの時は、どんなシチュエーションでも対応できる
ように、プレゼン前の情報集めや、プレゼン資料をその場にいなかった人が
後から読んでもわかるようにする工夫なども必要です。

成功するプレゼンテーションの鉄則3「目的と対象者に適したメッセージをつくる」

目的と対象者が明確になることで、最初から的はずれのプレゼンをしたり、
不完全燃焼で終わるプレゼンになってしまう確率は下がります。

しかし、当然ながらプレゼンテーションで伝える内容そのものがわかりにくければ、
やはりそのプレゼンは成功しません。

こちらのメッセージを明確にするためには、
プレゼン資料と話し方の両方に気を配る必要があります。

プレゼンテーションでは、プレゼン資料と口頭による説明の両方を駆使して、
よりわかりやすくこちらのメッセージを伝える必要があります。

資料作成や話し方の技術にはさまざまなものがありますが、
ここではプレゼンというシチュエーションで、資料作成と話し方を3つずつ紹介します。

プレゼンテーション資料の作り方
〜わかりやすい資料にするための3つのコツ〜

1)1スライド1メッセージ
1つのスライドには、1つのメッセージが原則です。

たとえば、課題対策の提案をするようなプレゼンでは、
原因、必要な対策、具体的な計画はすべて別々のスライドで作成します。

これらをひとつにまとめてしまうと、記載する文字数が多いため、
自然と文字サイズが小さくなってしまいます。

また、そもそも情報量が多いスライドになるので、プレゼンを受ける相手は、
資料を読み込むことに集中してしまい、
そこで発表する人の話は耳に入らなくなってしまいます。

2)過剰な演出はしない
プレゼン用スライドをつくるパワーポイントなどのソフトには、
スライドの切り替えや文字の表示にアニメーション効果をつけることができます。

このアニメーション効果は、適度にうまく使うことができれば、
伝えたいメッセージを強調したり、話題の転換をスムーズにおこなうことができます。

しかし、このアニメーション効果を過剰につけてしまうと、
今度はそのアニメーションのほうが強く印象に残ってしまい、
肝心のメッセージが頭に入らなくなってしまいます。

原則、資料投影時に、
どこを指して話しているかがわかる程度のアニメーションまでにとどめ、
それ以上の演出はおこなわないほうが賢明です。

3)投影するスライドと、あとで読むスライドは別でつくる
プレゼンを受ける相手は、
プレゼン内容をすべて頭の中に記憶することはできません。

また、プレゼンテーションで伝えたい内容がたくさんある時は、
予定時間内にすべてを話せない場合もあります。

このようなケースでは、プレゼン資料を最初から投影用スライドと、
あとから読める配布用資料に分けて作っておくと良いです。

特に細かいデータを記載するような資料は、最初から配布用で作成しておき、
投影時には配布資料の見方を説明するスライドを作っておくと良いです。

プレゼンテーションで話し方 〜相手を動かす3つのポイント〜

1)しゃべりかたに緩急をつける
話しをする際の姿勢、声のトーン、言葉のスピードなど、
これらはプレゼンの内容、場面に応じて緩急をつけることで、
こちらのメッセージが伝わりやすくなります。

たとえば、必要性や計画の説明では、ゆっくり落ち着いて話すことで、
相手はその言葉を聞き漏らさず、聴いた内容を頭の中でイメージすることができます。

ここで逆に話を急ぎ、強めのトーンで話してしまうと、
相手は内容の理解ができないばかりか、こちらが強引に説得しているような印象を
持ってしまい、プレゼンに対する否定的な感情をいだくこともあります。

しかし、これが具体的な提案をする場面では、
あえて声のボリュームを大きくしたり、早口で話すことで、
内容とは別にこちらのやる気や熱意が相手に伝わりやすくなることもあります。

2)ドッグワードに気を付ける
ドッグワードとは、話の途中で発してしまう
「えー」「あのー」「そのー」といった言葉です。

これは不慣れな内容について話をするときや、
頭の中で整理しながら話をしているときに、無意識に出てしまうものです。

ふとしたはずみで出てしまう程度であれば良いですが、
人によっては話が切り替わるたびに「あのー」とか、
ひどい場合は言葉を発する時には必ず「えー」と言ってしまいます。

プレゼンを聴いている相手が、このくせに気づいてしまうと、
そこばかりが気になるようになり、内容が伝わらないどころか、
ストレスを感じながら、そのプレゼンを聞かされることになってしまいます。

3)相手の表情を確認しながら話す
プレゼンテーションは、プレゼンをする人とそれを受ける相手との会話です。

話し手が投影されたプレゼン資料に体を向けて、
プレゼンを聴く相手に対して背を向けてしまったり、手元の資料ばかりを見て、
相手の表情を確認せずに話してしまうと、そのプレゼンは一方通行で終わってしまい、
ただ説明しただけの場になってしまいます。

プレゼンテーションする時は、相手の表情を確認しながら喋り、
相手が難しすぎて話を理解していないとか、内容について興味がなさそうと感じたら、
その都度、話を繰り返したり、違う例え話を付け加えるなどして、
プレゼンの軌道修正をすることが大切です。

プレゼンテーション研修事例紹介

ここからは、
弊社で実際に実施したプレゼンテーション研修の事例をご紹介します。
ワーク課題も含めた半日間の研修事例です。

【研修事例】

テーマ:
プレゼンテーション

ねらい:
・プレゼンテーションの基本を理解し、目的に応じた準備と、わかりやすく魅力的な
 プレゼンにする工夫を学習し、プレゼンテーションの効果を高める。

内容:
① オリエンテーション
トレーナーからプレゼンテーションとは何かと、この研修のゴールついて説明します。

② 魅力的なプレゼンテーションとは
相手を説得する3つの条件(論理、感情、信頼)について解説します。

③ 人を動かすプレゼンテーションとの準備と練習の手順
プレゼンテーションの目的、
プレゼンを受ける相手の明確化について解説します。

また、伝えたいメッセージをプレインストーミングしながら
整理する方法を体験し、仕事でも実践できるようにします。

④ 聴衆の理解を助け、共感させる表現を強化する
プレゼンテーションの目的を達成するために、
わかりやすいプレゼン資料の構成と見せ方のテクニックを学習します。

⑤ プレゼンテーションの魅力的なオープニングを創る
聴衆を前のめりにするオープニング、
相手が魅力的と感じるプレゼンテーションを演出するために、
これから何を話すのか、何をつかんで欲しいのか、
相手が受けるメリットについてわかりやすく伝える方法を学習します。

⑥ 聴衆に好印象を与える非言語メッセージ
プレゼンテーションをする際の姿勢、表情、仕草、受け応えをする際の声のトーンなど、
説明内容以外で重要なパートについて解説、
また実践のための簡単トレーニングをおこないます。

⑦ まとめ
今回のプレゼンテーション研修で学んだこと、
気づいたことのまとめ、質疑応答をおこないます。

弊社では、個社ごとに完全オーダーメイドで研修をご提案しております。
パートナーとして協力いただいている外部トレーナーが450名以上おり、
個社ごとに合った研修をプロデュースしております。

プレゼンテーション研修のバリエーションも豊富です。
本記事を参考に、是非自社の目的や課題に合った研修を実施してみてはいかがでしょうか。

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