入社2年目社員に必要な“セルフマネジメント”と研修アプローチ

2020年4月入社の2年目若手社員の方は、入社当時に新型コロナウイルス感染症の
影響があり、多くの研修が中止になりました。

オンライン研修を実施することもありましたが、当時はクライアント企業の担当者様から、
・オンライン化におけるコミュニケーションの質が心配
・オンライン研修での受講者のモチベーション向上が心配
などの声をいただきながら、オンライン研修でも集合研修と同じ効果を上げられるよう、
手探りの状態で進めていました。

それに加えて、リモートワークでの勤務が急速に普及し、同期や先輩社員との
直接的な関わりも少なくなりました。
結果OJT教育の機会も減り、現在入社2年目の世代が例年の新人と比べて
満足した教育を受けられておらず、「教育格差」が懸念されています。

株式会社デジタルシフトが実施した、経営者・人事担当者に向けた
アンケート調査では、2020年度の新卒社員のうち86.3%が
リモートワークによる悩みを感じている様子があったと答えています。

マイナビ転職による、2020年度の新卒社員を対象にした意識調査では、
「今の会社で何年働くと思うか」という質問に対して、
「3年以内」と答えた割合が28.0%と、昨年よりも5.9%も増えてしまっていました。

そんな中、「教育格差」を解消し入社2年目社員のモチベーションを上げるべく、
あらためて研修を実施したいという企業からの相談が増えております。
中でもリモートワークが浸透したことで特に必要性が増してきた
「セルフマネジメント研修」に対して注目が集まっています。

セルフマネジメントとは

セルフマネジメントとは、
「目標達成や自己実現のために、自分自身を管理すること」です。
セルフマネジメントの本質は、限られたリソースの最大限の活用、
つまり自身の能力を最大限発揮し仕事のパフォーマンスを上げることにあります。

自分の精神状態や健康状態を安定させ、より良い状態になるよう
改善を図っていくとともに、仕事のタスクや時間管理などをおこない、
自分自身のパフォーマンスを高めていきます。

リモートワークが普及したことで、社員はこれまで以上に
自分自身を管理しなくてはいけなくなっています。
リモートワークでなくても、自律的に働くことが求められる昨今、
セルフマネジメントの能力は日々業務を進めるうえで高めておきたい能力です。

在宅勤務におけるストレスの発生原因

リクルートキャリアが2020年9月に実施した、
新型コロナウイルス感染症での働き方に関する調査によると、
「リモートワーク以前にはなかった仕事上のストレスを感じている」
と回答した人は60%でした。
また、「リモートワークによるストレスを解消できているか」という質問では
68%が解消できていないと答えています。

リモートワークに適応される方もいらっしゃいますが、一方で
「仕事がはかどらなくなった」
「自己管理が大変で出社したほうが仕事に集中できる」
「休憩や雑談などでの息抜きのタイミングが分からず休めていない」
という方も多くいらっしゃるようです。

リモートワークにおけるストレスの発生原因の代表的なものは
以下の4つといわれています。

・成果へのプレッシャー
成果に重きを置いた評価制度になると、
「会社や上司にちゃんと評価してもらえているのか」と不安を感じたり、
「結果を出さなくては」と過度なプレッシャーを感じることがあります。

・ONとOFFのスイッチの切り替えがうまくいかない
出勤や退社といった良い意味で気持ちの切り替えになる行動がなくなるため、
就業時間を過ぎてもついだらだらと仕事をし続けてしまい、
オフィスで働いていた時よりも長時間労働になっているという人も少なくありません。
また、休憩が取れずに悩む方もいらっしゃいます。

・コミュニケーション不足による孤独感や閉塞感
在宅勤務だと、同僚と雑談をしたり、上司に相談をしたりなど、
気軽に会話する機会が減ってしまいます。
成果を出さなければならないというプレッシャーを感じながら一人黙々と
作業をしなければならないため、孤独感や閉塞感を強く感じやすくなります。

・運動不足による心身の不調
運動をすると、気分がリフレッシュしたり、ストレスが緩和されやすくなったりしますが、
運動不足だとこうした機会が減ってしまうので、気分が落ち込みやすくなってしまいます。

なぜセルフマネジメント研修か

セルフマネジメント研修では、「仕事」と「自分」の2軸に分けて
テーマを決めることが一般的です。

「仕事」の軸では、仕事量を増やし、働く時間は減らし、
アウトプットを高めることを目指します。
「自分」の軸では、ストレスマネジメントや感情のマネジメントなどの習得を目指します。

セルフマネジメント研修では、先ほど挙げた4つのリモートワークにおける
ストレスの発生原因のうち、運動不足による心身の不調以外に対処することが可能です。

このような理由から、「教育格差」が生じてしまっている
「入社2年目の社員へのフォローにセルフマネジメント研修を」
という相談が増えています。

セルフマネジメント研修のアプローチ方法

一口にセルフマネジメント研修で「仕事」と「自分」の2軸に分けるといっても、
個社ごとの課題によってアプローチ方法は様々です。

個社ごとの課題感にあったカリキュラム、
人材の特徴や社風にあったトレーナー選びによって研修の効果は大きく変わります。

ここでは、弊社が最近おこなったセルフマネジメント研修の中から、
特に相談の多い4つのアプローチ方法を選び、それぞれの違いを表にまとめました。
(実際にはこれ以外のアプローチ方法もあります)
実際には企業ごとの課題感に合わせて、アプローチ方法を選び、
また組み合わせてカリキュラムを作成し、提供しています。

補足ですが、受講者に合ったトレーナー選びも重要です。
弊社ではパートナーとして協力いただいている外部トレーナーが400名以上おり、
研修を失敗させないためにトレーナーも慎重に選定し、提案しております。

セルフマネジメント研修事例紹介

最後に、最近特に評判のよかった、セルフマネジメント研修のカリキュラムを紹介します。
これは、弊社の得意とするマインドセット領域であるアプローチBの内容に
重点を置きつつ、アプローチDのうちのコミュニケーション能力の習得を
目指した研修です。

【テーマ】
セルフマネジメント研修

【ねらい】
自分の持ち味・大切にしている価値観に気付く。
自分の仕事の見方を変え、持ち味・価値観を活かせるように仕事を再構築する。
自分のコミュニケーションスタイルに気づき、タイプ別対応法、状況別対処法を考える。
相手にわかりやすく伝える基本的な型を習得する。

【内容】
1)自分の持ち味・強みに気付く
事前課題の“一皮むけた経験”や強み発見ワークを通して、自分の持ち味・強みに気付く。
受講者同士でディスカッションをし、お互いの強みの違いや多様性に気付く。

2)自分の大切にしている価値観に気付く
『ワークバリューカード』を用いて、グループでワークをおこない、
仕事をする上で自分が大切にしている価値観に気付く。

3)自分が期待されている役割、行動を知る
「職場からの手紙」を読み、周囲からどのような役割・行動を期待されているのかを知る。
また、文面をそのまま受け取るのではなく、書き手の想いや背景を想像することで
解釈の幅を広げる練習をする。

4)これからの成長のキーワード
リフレーミングワークやジョブ・クラフティング演習を通じて、
仕事を“自分ごと”に変える方法を体感しながら理解する。

5)やる気スイッチの違いを知る。
タイプ分けワークを通して、自分のモチベーションの源泉や
コミュニケーションスタイルを知る。
さらに、上司のタイプ別コミュニケーションについて自分が取るべき
コミュニケーションスタイルを考え、グループで共有する。

6)自身のビジョンのプレゼンテーション
“これからのビジョンに向けての具体的な行動”を『考える技術×伝える技術』の
基本的な型を意識してプレゼンテーションする。

7)まとめ
1日の振り返りをし、3ヶ月後までの目標を立てる。
職場で実践することを具体的に言語化し、スケジュールに落とし
受講者全体に向けて宣言する。

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