【新人フォロー】“いい子に思われたい”新入社員の受け身の姿勢を転換する研修事例紹介【主体性】

2022年4月に新入社員が入社してから約半年が経ちました。

・言われたことはしっかりやってくれるが、それ以上のことはやろうとしない
・反応が薄くて何を考えているのか分からない
・真面目でおとなしい人ばかりで、競争意識が弱すぎる

新入社員に関する、こんな悩みの声をよく耳にします。
実際、新入社員の受け身の姿勢に困っている上司や教育担当者も
多いのではないでしょうか。

今年に限らず、令和になってから入社した新入社員の特徴として、
「自分がどう思われているかに敏感で、嫌われることを極端に避けようとする」
というものが挙げられます。

横並びの意識が強く、目立ちたがらず、言われた仕事をたんたんとこなすのが、
令和時代の新入社員によく見られる姿のようです。

一方で、企業が新入社員に求めるものとして常に上位にランクインするのが“主体性”です。
つまり、企業としては、自ら率先して行動を起こし、仕事に立ち向かう姿勢を持つ
新入社員を求めています。

ですが、実際には企業が期待する新入社員の姿と実際の新入社員との姿には
ギャップがあり、多くの上司や教育担当者が悩んでいます。

そこで今回のコラムでは“いい子症候群”をキーワードに、

・令和時代の新入社員の特徴
・いい子症候群とは
・なぜいい子症候群になるのか
・いい子症候群を変えるためには
・主体性を醸成する研修事例

をご紹介します。

令和時代の新入社員の特徴

令和時代の新入社員の特徴としてよく耳にするのが、以下の4つです。

・指示された以上のことはやらない
・報・連・相が苦手
・相手と同じであることに安心する
・自分を認めてくれる人にしか心を開かない

■指示された以上のことはやらない
受け身、というのが、最もよく耳にする、令和時代の新入社員の特徴です。
指示された仕事はそつなくこなすことができますが、
自ら仕事を取りにいくようなことは苦手です。

また、指示された仕事も“問題ないレベル”でおこないます。
平等を重んじ、人よりもがんばって評価されることに抵抗感を持つ人も少なくありません。

ですので、指示された仕事の質を追求するというよりは、「こんな感じで十分かな」というレベルで終わらせてしまいがちです。

「真面目で素直ではあるが、言われたことしかやらず、しかも気が利くわけではない」
という声が人事部に届くこともあるのではないでしょうか。

■報・連・相が苦手
令和時代の新入社員は、他者からどう思われるかを、非常に気にする傾向があります。

「こんなことを聞いて、駄目な人だと思われないだろうか」
「失敗したことが知られたら使えない人だと思われてしまうのでは」
などと考えてしまい、報・連・相をためらう姿が多くみられます。

他者からよく思われたい、という思考がコミュニケーションにブレーキをかけるのです。

また、決して悪いことではありませんが、分からないことはすぐに調べようとします。
何も聞かれないから順調に仕事を進めているのかな、と思っていたら、
実際はうまくいっていなくて、調べながら自分流で進めていた、ということもあります。

「相談してくれないし何を考えているか分からない」
「説明したことがうまく伝わっていないなあ」
などと悩んでいる上司や教育担当者も多いのではないでしょうか。

■相手と同じであることに安心する
表面的な模範解答や正解を求める傾向もみられます。
自分で深く考える意欲があまりなく、また、自分の意見を主張することが苦手な方が
多くいます。
つまり、周囲と意見が一致しているか、または正しいかを確認して、安心を求めます。

また、学校教育などの影響で、平等であることを尊重する世代でもあります。
目立ちたがらず、みんなで成果を分かち合おうとする傾向もみられます。

■自分を認めてくれる人にしか心を開かない
SNSで自分と価値観が似ている人とつながることに慣れている世代です。
コロナ禍で対面コミュニケーションも減り、チャットなどの文章でコミュニケーションを
おこなってきたこともあり、苦手な人と関係構築することが苦手です。

一方で、自分を認めてくれたと感じた相手には承認欲求を強く感じ、
貢献したいと考えます。

褒めたのに反応が薄くて何を考えているか分からなかった、
などと感じる場合は、まだ関係構築が不十分なのかもしれません。

信頼関係を構築するための傾聴のスキルチームビルディングについてのコラムも、
ぜひご参考にしてください。

“いい子症候群”とは

繰り返しになりますが、令和時代の新入社員は、
「自分がどう思われているか敏感で、嫌われることを極端に避けようとする」
特徴が目立つといわれています。

そこで、皆さんは“いい子症候群”という言葉をご存知でしょうか。

いい子症候群とは、自分の思いや意見よりも、世間や親、家族、上司、同僚など
にとって“いい子”であることを優先してしまうことを指します。

・人の顔色ばかりうかがってしまう
・自分よりも人が喜ぶことを優先する
・自分らしさが分からない
・自分の意思が分からない
・自分の気持ちを表現できない

のような方はいい子症候群の傾向があるといえます。

これは、まさに先ほどまでに挙げた令和時代の新入社員の特徴によく当てはまっています。

症候群と名前がついてはいますが、いい子症候群は病名ではありません。
周囲の空気に合わせた行動をすることは、決して間違っていることではありません。

ただ、度が過ぎると、自分で意思決定ができなかったり、失敗に過度に反応して落ち込み
やすく、また回復しづらくなるなど、ビジネスパーソンとして不具合が生じてしまう
可能性があります。

いい子症候群の新入社員は、言われたとおりに働きますので、
「承知しました」「頑張ります」「おっしゃる通りです」
などのセリフを多用します。
ですので、一見真面目に人の話を聞き、協調性があるようにみえます。

ですが、決して主体性はみられず、本心から自分の意見を言ってくれません。

そうすると「若い人の考えが分からない」「もっと自分から仕事を取りにいってほしい」
などと、教育担当者や上司などは思うようになります。

いい子症候群になる原因

いい子症候群になる最も大きな要因は、幼少期からの親子関係だといわれています。

・親に過度な期待を押しつけられた
・親が望む役割を演じさせられた
・親の価値観を押し付けられた

のような親子関係は、よくみられるのではないでしょうか。

「私の言うことを分かってくれて、あなたはすごくいい子だね」
のようなセリフは誰もが一度は言われたことがあると思います。

そして、何度も「親のことを分かってくれる賢い子だね」、「あなたはよくできる子だね」など、親から「いい子でいてほしい」願望を感じると、「親ならどうするだろう」と
考えやすくなり、他者からよい評価を得ることを気にしやすくなります。

最近、学習塾やスポーツ教室で、先生の話を聞きながら、親のほうを見て返事をする子が
多くいるといわれています。
親の期待に応えようとするのは決して悪いことだけではありませんが、行き過ぎると、
「親が決めた枠の中から外れたら、私は悪い子になってしまう」と感じてしまうように
なります。

いい子症候群の新入社員の特徴

そうした環境で育った方が社会人になると、
他人が自分をどう思っているのかということに非常に敏感で、
自分の意見が主張できなかったり、主体的に動くことが苦手になります。

つまり、求められた以上のことはしようとせず、先輩や上司が何か指示するまでは考えず、動くことをしなくなります。

仕事を依頼したとしても、できるところまではやりますが、仕事を依頼した側が
「あれどうした?」「フォローしようか?」としびれを切らして言ってくるのを待ちます。

さらに、いい子症候群の新入社員は非常に横並び意識が強いです。
ひとりだけ外れたり目立ったりすることを避けますので、何か任せようとするとさっと
引いてしまいます。

また、令和時代の新入社員は、学校教育で、マニュアル化された「集団での課題解決」に
取り組んできています。

「個性を重視するプログラム」と「みんなで話し合うプログラム」が用意された上で、
「こうやれば話がそれることなく合意形成ができ、先生が評価する」グループワークや
グループディスカッションのテンプレートを学んでいます。

ですので、今どきの新入社員は表面上ディスカッションやプレゼンテーションが
できるように見え、協調性もあるように思える人もいます。

ですがそれは、とりあえず周りと意見を合わせて話をまとめようとしているだけです。
自分の思いや考えを主張し、議論を戦わせるようなことは苦手です。

昔から「日本人は横並び志向」「出る杭は打たれる」「同調圧力が強い社会」といわれています。一見優秀そうにみえますが、実は目立とうとしない今の若者は、そんな社会に高度に適応しているといえるのではないでしょうか。

いい子症候群の若手社員を変えるためには

いい子症候群の主な原因は親子関係ですので、職場でできることには限界があります。

ですが、仕事では主体性を発揮することが何より重要です。
関わり方を工夫すれば、少しでもあなたの周りの受け身な社員を変えることができる
かもしれません。

■結果ではなく、行動を褒める
仕事の結果ではなく、どんな行動が良かったのか、成果につながったのかを
具体的に褒めます。

仕事では成功だけでなく、失敗も当然あります。

そんなときに、がんばったあなたを褒めている、ということが伝わると、
いい子じゃなくても認めてもらえる、と意識を変えていくことにつながります。

■新入社員の意見を取り入れる
横並びであることを尊重する新入社員は、
なかなか自分の意見を主張することができません。

そんなときは、A案とB案ならどちらがいい?というような選択式のクローズドクエスチョンを活用するなど、質問を工夫して、意見を求めることがおすすめです。

自分が選んだ意見が実際に採用されることを通じて、自分自身を認めてもらえたんだ、
と感じ、自信を持つことにつながります。

また、答えるまで時間がかかる人もいますので、じっくりと待つ姿勢も重要です。

■自分の感情と向き合わせる
周りがいくら気を使っても、結局最終的に変わるのは、自分の意思です。

自分の感情が動いたときなどを振り返ることで、自分の感情と向き合い、
自分がどうしたいのかがわかってきます。

いい子症候群の新入社員は自分の感情を後回しにしがちです。
それが仕事だとなおさらです。

日ごろから自分の感情を少しずつ表に出せるように関わることも必要ですが、
先輩や上司も忙しく、そこまで気を使っている余裕はなかなかありません。

そんなときには、新入社員へのフォローアップ研修がおすすめです。

日常業務から離れた場を用意することで、あらためて自分の考えや感情と向き合ってもらうことができます。

主体性を醸成する研修事例紹介

ここからは、弊社で実際に実施した、新入社員フォローアップ研修の事例をご紹介します。

新入社員を対象に、自分で考え自分で行動できる自律的なビジネスパーソンになってもらうことを目指した2日間研修です。

質問を中心に進行する質問会議というワークが特徴的な研修で、問題解決力、思考力、
自律性が高められる内容です。

是非ご参考にしてください。

【研修事例】

テーマ:
新入社員フォローアップ研修

ねらい:
・一般社会人としての基礎を固め、自律性と適応力を持った人材に成長する
・みずから考え行動できる、自律したビジネスパーソンを目指す

内容:
① オリエンテーション
トレーナーから研修の目的を伝え、それぞれ自己紹介をおこないます。
トレーナーから積極的に自己開示をすることで、自分の失敗や考えを発言しやすい場を醸成します。

② アクションプランチェック
それまでの研修で作成し、実施したアクションプランを振り返ります。
成果と課題の検証をおこない、改善方法を考えることで仕事へ取り組むことへの
モチベーションアップにつなげます。

③ 成果を上げるビジネスパーソン研究
事前課題として、成果を上げているビジネスパーソンへのインタビューをおこないます。
その結果を共有し、気づきと学びを抽出することで、自分に必要な要素を考えます。

④ 周囲からの期待を考える
自分を取り巻く周囲の関係者を書き出します。
それらの仕事関係者の立場に立って、想像力を働かせるワークを通して、
仕事を俯瞰できるようにします。

⑤ 質問会議とは
研修1日目の締めくくりに、2日目におこなう質問会議の意義や進め方を説明します。

⑥ 質問会議
研修2日目は質問会議を集中しておこないます。
質問会議を通じて、本質的な課題解決の思考法が理解できます。

さらに、周囲とは違う自分の考えや意見を共有することを通じて、コミュニケーション能力を高めるとともに、自ら考え、自律することの重要性を体感します。

⑦ 実践・定着に向けてのアクションプラン
自律した行動ができるビジネスパーソンになるためのアクションプランを作成し、
現場での実践・定着につなげます。

いかがでしたでしょうか。
今回のコラムでは、令和時代の新入社員に多いといわれている「いい子症候群」について
ご紹介しました。

弊社では、個社ごとに完全オーダーメイドで研修をご提案しております。
パートナーとして協力いただいている外部トレーナーが400名以上おり、
個社ごとに合った研修をプロデュースしております。

新入社員・若手社員向けの主体性を醸成する研修のバリエーションも豊富です。
是非自社の目的や課題に合った研修を実施してみてはいかがでしょうか。

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