【リーダーシップ①】リーダーシップとは何か

近年、日本企業ではジョブ型雇用やタレントマネジメントの考え方が
徐々に広がってきています。
リクルートキャリアが2020年9月に実施した意識調査では、社員に対して
職務内容を明確に定義し、その成果で評価するジョブ型雇用の認知度が54%と、
半数を超えました。実際に導入している企業は12%とまだ少ないですが、
その約70%が、2019年3月以降とごく最近にジョブ型雇用を導入しています。

社員が持つ能力・資質・スキル・経験などの情報を一元管理し、
戦略的な人材配置や育成に役立てるタレントマネジメントは、
いまや広く人事部門に認知されており、2019年のパーソル総合研究所の調査によると、
約半数の企業がタレントマネジメントに取り組んでいるといわれています。

企業で働く「個人」に注目した人事施策が広がる中、リーダーシップについても
意識が変わってきています。

以前から、管理職に向けて、リーダーシップをテーマに様々な研修がおこなわれてきました。
一方で最近は、管理職になる前の若手人材にもリーダーシップを学ばせたい、
という声が出てきています。

企業で働く社員全員がリーダーシップを発揮することで、チームとして
高いアウトプットを生んでほしいと考える企業が増えてきているように感じます。

ただ、リーダーシップというと、例えば変革型リーダーシップのように、
〇〇〇リーダーシップと、リーダーシップの前に色々な言葉が入ることもあり、
人によって意味の捉え方やイメージが違うように感じることが多々あります。

そこで今回のコラムでは、まずはリーダーシップについて分かりやすくご紹介します。

リーダーシップとは

先ほどから頻出している、リーダーシップという言葉ですが、
どんな意味があるのでしょうか。
また、リーダーシップを発揮する、というのはどのような状態なのでしょうか。

リーダーシップとは指導力や統率力などと表現され、ある一定の目標達成のために
個人やチームに対して行動を促す力のことを指します。
簡単にまとめてしまうと、周囲の人を動かす力、といえます。

日々仕事をしている中でふとした時に、
「こちらのやり方のほうが目標達成に近づくんじゃないでしょうか」と、
上司を貶めないようなかたちで提案して影響力を発揮するのもリーダーシップですし、
疲れがたまってきているメンバーを気遣って
「朝みんなで体を動かしてリフレッシュしませんか」と企画して
場の雰囲気を変えることもリーダーシップです。

リーダーシップは、リーダー的な役割や地位にいる人だけが
発揮するものではありません。
誰もがその人なりのリーダーシップを発揮できる可能性があります。

リーダーシップの変遷

誰もが発揮できるリーダーシップと一言でいわれても分かりづらいですよね。
加えてリーダーシップには、サーバント型やビジョナリー型など様々な種類があります。
リーダーシップの種類や考え方は、歴史の変遷をみてみると分かりやすいかと思います。

1940年代まで、リーダーシップは先天的なもので生まれつき備え付けている、
なにかしらの特性、という考え方が主流でした。
ここでいう特性とは、知能、外向性、雄弁などのほか、
身長、体重に至るまで多岐にわたります。

いわゆる、リーダーシップ特性理論といわれるもので、リーダーシップを
発揮できるかどうかは資質で決まるという考え方です。
代表的な提唱者はプラトンで、「英知を持ったリーダーこそ国を治めるべきである」と
主張しています。

1940年代後半あたりから、そもそも人の特性は測定・評価が難しく、
特性があっても成果を出せないリーダーなど、不透明な部分が多くあると
考えられるようになりました。
そこで、特性理論に代わって登場したのが、リーダーの行動スタイルに着目した考え方、
いわゆる「行動理論」です。代表的なものがPM理論(※)です。
(※)PM理論・・・リーダーシップ行動を、
P(パフォーマンス)機能=目標を達成するための能力、
M(集団維持)機能=集団を維持するための能力の2軸で定義する理論

余談ですが、空軍が使用する戦闘機の主な墜落理由であるヒューマンエラーを
減らすために、身長や手の長さなどを調べて最適な乗り心地のコクピットを
作ろうとしたのもこの時期です。

結果は、平均的な人間はいない、となり椅子を動かす仕様が普及しました。
目で見てすぐに測定できる特徴ですら、よく調べてみると人それぞれということです。

1960年代あたりからは、リーダーが置かれている「状況」によって、
リーダーシップは変わるのではないかという、状況適応理論の考え方が出てきました。

1980年代以降になると、状況適応理論をベースとしながらも、
その状況・要素はより分解していく必要があるということから様々な
リーダーシップ論が出てきました。
ここからカリスマ的リーダーシップや変革的リーダーシップ、
サーバントリーダーシップなどの様々な種類が言われ始めました。

リーダーシップは学ぶことができるのか

「私はリーダーには向いていません」、「あなたはリーダーの資質が足りてないと思うよ」などの言葉は、
仕事の場面で出がちなセリフや考えだと思います。

リーダーシップを発揮している人、というとリーダーシップ特性理論に
代表されるように、カリスマ性があって、周りを引っ張ってくれるタイプを想像しがちです。

仕事への成果や信頼が求められる一方で、話しやすい雰囲気や人間味も求められるため、
完璧な人間性を想像される方が多いのではないでしょうか。

ですが、先ほど説明したように、実際には状況によって様々な
スタイルのリーダーシップが求められます。
カリスマ性があってみんなを引っ張っていくリーダーシップはあくまでも
一つのタイプです。

今日では、誰もがリーダーシップを身につける必要があり、またリーダーシップは学び、
磨くことができるという考えが普及しており、その人や組織に合わせて
最適なリーダーシップとは何かを考えるようになってきています。

弊社では、個社ごとに完全オーダーメイドで研修をご提案しております。
パートナーとして協力いただいている外部トレーナーが400名以上おり、
個社ごとに合った研修を実施しております。
本記事を参考に、是非自社に合ったリーダーシップ研修を
実施してみてはいかがでしょうか。

サーバントリーダーシップ研修事例紹介

発揮してほしいリーダーシップは、組織や個人の特徴によって様々異なりますので、
これが絶対に正解というリーダーシップはありません。
重要なのは、各企業の事業や人材の事情に合わせて、育成するリーダーシップを
変えることです。

ここでは、最近特に弊社への相談が多いサーバントリーダーシップについて
ご紹介します。
サーバントリーダーシップとは、
アメリカのロバート・K・グリーンリーフが提唱した
「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」
というリーダーシップ哲学です。
「サーバント=使用人」という表記からも想像がつくのではないでしょうか。

速いスピードで動くビジネスに対応することが必要とされる現代において、
1人のリーダーがすべてを把握し、決断し、メンバーに指示を与える
というプロセスを踏んでいては変化についていけません。

そこで重要になるのが、リーダーがメンバーを支援し、
効果的なエンパワーメントをどれだけおこなえるかということです。

メンバーが持てる力を十分に発揮し、成果を上げながら成長し、
さらに業務の精度とパフォーマンスを上げていくためには、
リーダーがメンバー個々の資質を正しく理解し、存分に活躍できる環境を整え、
教え導いて動機づけできることがカギとなります。

 

【テーマ】
サーバントリーダーシップ研修

【ねらい】
・今の時代に必須のリーダーシップスタイルを理解する
・部下やメンバーの資質を活かすための支援ができるようになる

1)リーダーシップとは何か
・リーダーシップの定義や変遷を知り、リーダーシップの意味合いを考えます。
・過去の経験からリーダーシップを発揮していた人の特徴をグループで議論します。

2)今必要とされるリーダーシップとは
・自分たちのビジネスの外部環境の変化や働き方の変化をニュースや記事を参考にフレームに整理します。
・VUCAの時代にリーダーに求められることをグループで議論をし、共通点を発表します。

3)サーバントリーダーシップとは何か
・支配型リーダーシップとの違いを各社向けオリジナルのケーススタディを使って理解します。
・自分自身がサーバントリーダーシップを発揮している状態を思い浮かべ、現状の自分は何が不足しているのか、スキルやマインド、スタンスといった切り口で書き出し発表します。

4)部下が自ら動きたくなる関わり方とは
以下の3つのアプローチを、ロールプレイングを通して学びます。
①部下の能力にあわせた指導で業務を推し進める方法
②部下が自分に甘いか厳しいかで接し方を変える考え方
③部下の価値観をおさえた指導でモチベーションをあげるやり方

5)タイプ別の部下の支援の仕方
・4つのコミュニケーションスタイルに応じた部下との接し方を学びます。
自分自身のコミュニケーションスタイルを簡易アセスメントで理解し、数名の部下をピックアップし、コミュニケーションスタイルを想定します。それぞれの部下に対して、有効な接し方、そうではない接し方をパターンで理解します。

6)アクションプラン作成
職場でサーバントリーダーシップを実践するために、“はじめること”“つづけること”“やめること”を決め3ヶ月後にどのようなリーダーシップを発揮できている状態を目指すかを定量的・定性的に言語化し受講者間で宣言します。

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