プレイバックシアターの第一人者としての活躍
研修トレーナーですが、演劇にも携わっています。劇団プレイバッカーズの団員、スクール・オブ・プレイバックシアター日本校代表として、プレイバックシアターという即興劇の活動をしています。1995年にプレイバックスクールのNY校を日本人第1号として卒業し、1998年に日本校を立ち上げました。大学や各種教育機関で指導し、海外でも様々な国で指導をしています。プレイバックシアターは研修手法のひとつで、組織の“関係の質”を向上し、働く人達を幸せにするためのアプローチです。世界各国で組織開発にも人材開発にも有用な手法だとされています。
組織と受講者が輝き合うこと、幸せにすることが好きです。
いわゆるヒューマンスキル領域、マインドセットやダイバーシティ、コミュニケーション、チームビルディング、インクルーシブなどを扱います。研修に際しては、セオリーや知識を扱う前に、居心地のいい場づくり、つまり学習効果を最大にするグループづくりをします。研修効果はトレーナーだけでなく、受講者同士の影響によるものと考えるからです。
私は「人が本来持っている可能性を無駄にしてほしくない」と常に思っています。組織や企業の活性化の手前に、生産的な雰囲気のグループと輝く個人が存在します。研修開始時には硬い表情だった受講者が最後に“自己肯定感”を高めて会場を去っていく姿に出会うたび、いい仕事を与えられて幸せだなと思います。
どちらかというと、ピカピカのエリート選抜メンバーというよりは、組織内のマイノリティやなんらかの事情で自信をなくしている層を蘇らせることに興味があります。ポイントは、個人の目線を変えることから始めて最終的に会社の視点に至るよう指導することだと考えています。
信条は「研修を予定調和にしない」。
心がけていることは、“here and now”。
受講者の言動に何を研修すべきかのヒントがあるという信念です。
目の前にいる受講者の表情、その場で彼らが言うこと、行動することのなかに職場の課題が見え隠れする。そうやって浮かび上がった課題や研修目標を追うために、自分が提供できるプログラムをその場で創作する。ですから、同じ層や対象に同じテーマで研修しても、内容、手法、時間配分などが毎回微妙に異なります。
即興演劇に通じるのですが、私はいつも目の前の人に前のめりのようです。表面上の発言に加えて、深いレベルで何を言わんとしているのか、どう感じているのかをキャッチしたい。夢中で探しています。ですから、研修が終わった後はくたくたに疲れていることが多いです。
専業主婦からトップセールス、そして成り行きでトレーナーに。
長男、長女の出産から育児をした9年間はどっぷり専業主婦でした。1987年、半径数キロで完結する生活のなかで「このままだと社会に取り残されてしまう」と思い始めました。そのとき目に飛び込んだのは「お好きな時にお好きなだけ」というリクルート社の営業職募集のコピーでした。営業なんてまったく未経験で、ダークな印象すら持っていました。けれども、それを上回るほどフレックス制に魅せられました。当時は、まだフレックス制が目新しかったと記憶しています。
それからの3年間がトレーナーとして活動していくうえでのベースになりました。営業先の人材担当者がその企業の社会的使命や求める人材を熱く語る。その姿や言葉の一つひとつに感動していました。専業主婦だった私が全く知らない世界でした。そこで見聞きしたことがその後のトレーナー人生の教科書になりました。ありがたいことです。
いつの間にか気に入っていた営業職、そのご縁で声がかかり、他部門でトレーナーをすることになり・・・本当に、成り行きでした。(笑)トレーナーで成功する確信は正直ありませんでした。ただ、やってみたかった。そして、夢中でやった。すると誰かが育っていく姿に出会う。そこに喜びを感じ、天職だとさえ思った。肌に合っていたんでしょうか。
エナジースイッチはベストパートナーです。
営業同行していて感じること。エナッチのスタイルは、お客さまの求めていることを真剣に聴く。お客さまの課題はどこにあるのか見つけて、それを、エナッチのフィルターを通して咀嚼する。トレーナーである私にも深く接してくれて、得意な領域や強みから、価値観や好みまでわかっている。ですから依頼が来たときには、本当に自分の出番なのだと安心して請けられます。そのプロセスが、非常に好きです。うまく使ってもらっているというか。仕事に向き合う姿勢、考え方、あり方を信頼しています。
エナッチは、一緒になにかを創り上げるパートナー。トレーナーキャリア上、記憶に鮮明に残る研修場面、歴史的存在となった研修などを協働・協創してきたベストパートナーです。

プロフェッショナルトレーナーのご紹介
【専門分野】
ダイバーシティ、リーダーシップ、マインドセット、プレイバックシアター、キャリア開発、コミュニケーション 他
【略 歴】
東京教育大学(現筑波大学)卒業後、中央ステノカレッジ英文速記、英文ビジネス文書および秘書課卒業。
Sealand Service.Inc.極東支社秘書室、リクルート就職情報誌事業部営業担当を経て、リクルート研修講師を務める。
十文字学園女子大学、および神戸女学院大学、東洋大学講師なども歴任。
スクール・オブ・プレイバックシアターNY校卒業
スクール・オブ・プレイバックシアター日本校 代表
劇団プレイバッカーズ 創業者
【実 績】
プレイバックシアター※や、交流分析などさまざまな心理学の手法を使いながら、右脳・左脳両方へのアプローチで参加者のマインドを深堀りすることが得意。
一部上場企業など大手企業を中心に、数百社での実績は、ほとんどがリピートをいただく。
※プレイバックシアター
1970年代、米国のジョナサン・フォックス氏が、人類早期の口述文化、前衛演劇、ネパールの村の素朴な共同生活、サイコドラマなどの手法をとり入れて考案。
現在では28カ国、50近くの都市に“劇団”があり、それぞれ活動を行っている。
情報交換と相互啓発のためにITPN(International Playback Theatre Network)という国際組織も発足。数年ごとに世界大会も開かれている。
・著書
『プレイバックシアター入門』